説得力の高いVOCレポートを作成するコツ


テキストマイニングツールによって一通りの分析が完了したら、報告用のレポートを作成しましょう。多くの場合、分析結果は担当部署に留めておかず、他者(他部署、グループ会社など)に共有する運用を取っているかと思います。

今回はVOCレポート作成時に説得力を高めるための大切なポイントを解説していきます。

VOCレポート作成について

VOC(Voice Of Customer)と呼ばれる「顧客の声」とは、アンケート調査やネットリサーチ、コールセンターなどに寄せられる苦情などを指しています。
VOC分析をするのであれば、よりリアルな意見を、偏った考えをせずにレポートに反映させることが重要となります。言い換えれば「固定観念を極力排除し、現場のリアルを追い求めていくこと」が必要になります。それにより、新鮮かつ重要な意見を見つけ、業務改善に生かすための手掛かりとなります。

レポート作成のコツ

レポート作成を行う前に、そもそもレポート作成する目的を考えることから始めます。
仮に製品・サービスの改善を行うためにレポートを作成するのであれば、施策の裏付けとなる根拠が必要です。その根拠となり得るのが「VOC」すなわち「顧客の声」となるわけです。
基本は何らかの課題や変化を示す(=キーとなる)VOCを見つけ、そのキーを基に効果的な施策を考えていきます。決して施策ありきでVOCを見つけることがないように注意しましょう。

ここまで述べた内容を端的にまとめると、以下のような順序で進める必要があります。

  1. キーとなるVOCを見つける
  2. ボトルネックとなっている部分を考える
  3. 施策を打ち出す

このフローをレポートに落とし込んでいけば、より納得感のあるレポートになっていくというわけです。

レポート例から学ぶ

例として、旧Twitter上でキーフレーズ「iPhone」を含む投稿(ツイート)5000件に対して分析を行った際のレポートを一部掲載します。

  • 対象データ:旧Twitter上のiPhoneに関するツイート
  • データ件数:5000件


まずは大きく不満な点と満足な点で分類をし、日付情報(週単位)でクロス分析を実施しました。
その結果、ツイートの内容が不満な点>満足な点に切り替わる週を見つけることができました。

分析のキーとなり得る情報を見つけることができたので、次に詳細を追っていきます。
トレンドグラフで時期による変動パターンを抽出し、不満な点が増加した要因を探りましょう。

すると「起動しなくなった」が急増しており、「iPhoneが勝手に再起動する」などの報告を発見しました。そこで原文を参照してみると、アップデートプログラムが原因の可能性が高いと判断できました。

施策とまではいきませんが、アップデートプログラムに何らかの不具合が発生している可能性が高いため、早急に改善・対策が必要だと結論付けられます。

まとめ

今回はレポート例の一部を抜粋しご紹介しましたが、「ここが〇〇だったため、次は深掘って△△を見ていく」というように因果関係をはっきりさせ、順を追っていくことでより説得感のあるレポートへとなっていきます。
VOC分析をするためにもテキストマイニングツールVextMinerを導入してみたいが(もしくは導入したが)、上申の際にどういったレポートを作成すればいいか分からない…といったお悩みがありましたら、どうぞお気軽にお問合せください。


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