コールログ・応対履歴分析のファーストステップ


顧客と企業の接点となるコンタクトセンターにおけるコールログ・応対履歴の分析は一般的になってきました。近年、音声認識システムの性能向上や、価格の低下、DX推進などにより、音声認識テキストの分析も盛んになっていますが、応対履歴分析の重要性は変わっておりません。分析により商品・サービス、顧客満足度(CS)の向上、オペレーター教育等幅広い活用が可能です。

本記事では、コールログ・応対履歴を活かすための分析手法、その中でも初歩となる「全体像の把握」についてご紹介します。

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まずは全体像の把握から

応対履歴分析は、商品・サービス向上、顧客満足度(CS)の向上、オペレーター教育・評価といった分析の目的に関わらず、まず「全体像の把握」が重要になります。
「商品・サービスへのご意見」、「クレーム」、などの意見だけを見つけようと、仮説建てをして特定の単語や、オペレーターの付けた問い合わせ区分だけを頼りに分析を行うと意見の取りこぼしや、新しい軸での課題発見や新たな気づきが得られないという問題が発生します。そのため、問い合わせの全体像を俯瞰し、網羅的に見て主要な話題を整理することが必要です。

どのように全体像を把握するのか

それでは、どのように問い合わせ傾向の全体像を把握すればよいでしょうか?
それには2つのステップが必要になります。それぞれご紹介しましょう。

1. 「主要な話題」を抽出する

「主要な話題」を抽出するには、まず「主要な話題」を定義する必要があります。
ここでは、応対履歴の文章中から、同じ話題のグループを作り、そのグループ内の話題で件数が多いもの「頻出する同じ話題」を「主要な話題」として考えます。内容ではなく、その話題自体が似ているかでグルーピングすることにより、話題の全体を網羅的に把握します。

2. 「主要な話題」を体系化する

1.で「主要な話題」を全体から網羅的に抽出することができました。次はこれらの個別話題をまとめ、話題全体の構造を作り、体系化します。個別の話題をまとめることにより、「主要な話題」からより大きな粒度で問い合わせの傾向を見ることができます。
このように分析することで、俯瞰して応対履歴の内容、問い合わせの傾向を見ることができます。

まとめ

本記事ではコンタクトセンターにおけるコールログ・応対履歴の分析の最初のステップである「全体像の把握」に焦点を当てました。「全体像の把握」がしっかりできているかが、その後の分析に大きく影響してきます。

「主要な話題」を抽出して、「主要な話題」を体系化するという2ステップで網羅的、俯瞰的に見ることが重要です。


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