VextMinerとの安全で効率的なファイル転送機能提供のご紹介


2022年4月の記事で、VextCloudエンタープライズコース(以後、「VextCloudENP」と記載します。)の環境に対して安全で効率的にファイル転送を行うための仕組みである「VPNファイル連携サービス」のご紹介をさせていただきました [1] [2]。同サービスは、VextCloudENPネットワークとお客様ネットワークをインターネットVPNにより接続し、VextMinerの分析対象ファイル格納フォルダにお客様所有サーバから安全にアクセス(書き込み/読み込み)を行えるようにするためのサービスでした。

今回は、オンプレミスのVextMinerならびにVextCloudENPの両方で利用が可能なオプションである「Amazon Simple Storage Service (Amazon S3)連携オプション」を用いた安全で効率的なファイル転送の仕組みをご紹介いたします[3]

何ができるのか?

・本オプションを導入頂くと、お客様にてご契約いただいた「Amazon Simple Storage Service (Amazon S3)」のバケットと呼ばれる領域(以後、「入出力領域」と記載します。)に配置された分析対象のファイルを一括取得し、VextMinerへの入力ファイルとして扱うことが可能です。また、VextMinerで分析を行った結果をCSVファイルとして出力することが可能ですが(例:カテゴライズ結果等)、そのCSVファイルを入出力領域に対して連携・配置することができます。これらの通信は、HTTPSプロトコルで保護されて行われるため安全に行われます[4]

どのように使うのか?

・本オプションを用いた入出力領域からの入出力は、分析者自身が分析画面を操作し必要なタイミングで行うことが可能です。また、「バッチ処理オプション」も導入いただいている環境では、バッチテンプレートの処理フロー内で入出・出力の処理を組み込むことが可能となります。この機能を用いると、例えば日次分析処理の最初に入出力領域から分析対象を取得し、分析を行った結果を入出力領域に対して出力するということを一気通貫で行うことが可能となります。

どのような場面で活用できるのか?

・「Amazon Simple Storage Service (Amazon S3)」に分析対象となるテキストデータを既に保持している、もしくは配置が可能な場合。
・オンプレミスのVextMinerに対して、CRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援システム)などの他システムから分析対象の入力ファイル連携が必要な場合で、システム間で直接的な通信経路はないものの、それぞれのサーバからのインターネットに対するアクセス経路が存在する場合(例:サーバ配置拠点や所属NWが異なる場合等)。
・VextCloudENPに対して他システムから分析対象の入力ファイル連携が必要な場合で、「VPNファイル連携サービス」によるネットワーク接続が構成面・企業ポリシー上難しい・調整コストが大きい場合。

まとめ

「Amazon Simple Storage Service (Amazon S3)連携オプション」を用いた安全で効率的なファイル転送により、テキストデータと顧客属性データをかけ合わせて分析を行うことで、定量・定性的な説得力のある分析レポートを作ることができ、業務改善を支援します。分析対象としたいテキストデータをお持ちで上記の活用場面にマッチすると考えられるお客様は是非弊社までお問い合わせを頂けますと幸いです。

 


[1]名称が記事執筆当初の想定名称「VPNファイル転送オプション」から変更となっております。
[2] https://www.vext.co.jp/vextblog/210404/
[3] Amazon Web Services、AWS、Powered by AWS ロゴ、[およびかかる資料で使用されるその他の AWS 標商] は、Amazon.com, Inc. またはその関連会社の商標です。
[4] https://aws.amazon.com/jp/s3/faqs/