使える「知識」は取捨選択と整理が重要


お客様からの問合せに対し、正しく回答を行うために必要とされるのがFAQやトークフロー。
これらの「知識」は様々なチャネルにおいて活用される一方、多岐に渡る内容を作成・運用するためのノウハウはまだ確立していないのが現状です。
業務に精通した社員が手入力で作成するには限界があり、分析ツールなどを用いた場合でも無計画であっては効率化が望めません。

今回はテキストマイニング技術を利用した、”使える知識”を作るための考え方についてご説明します。

知識を作るための素材データを選択する

知識の素材となるデータは応対履歴、会話ログ(音声認識結果テキスト)、チャットログなどです。

応対履歴はオペレーターにより重要な情報がサマリー化されているため、QA知識(一問一答)に必要な情報と不要な情報の判断がしやすいと言えます。
その一方でオペレーターが必要と感じた点しか記述されていないため、情報の抜け漏れが発生する恐れがあります。
また話題の流れが失われているため、トークフロー(文脈)知識を取り出すこともできません。

会話ログ、チャットログは対話形式で全てのやり取りが残されているため、QAだけでなくトークフロー知識を取り出すこともできます。
ただし、会話の中で発生する事務的な確認作業など、知識には不要な情報が多く、取り除くための作業が必須となります。

それぞれ一長一短があるため、自社の目的に沿って素材を選ぶ必要があります。

知識として必要な情報の取捨選択を行う

分析ツールを用いた知識作成の際に気を付けたいのは、「抽出された結果全てが知識として適している訳ではない」という点です。

分析ツールは話題をラベリングしたり、分類したりする事はできても、どれが「知識」に必要な話題かを独自に判断することはできません。

そのため、結果を見ながら人間が判断を行う事を前提として、分析ツールはその判断する作業を如何に効率化するかが重要となります。

話題を単体で見るだけでなく、会話中のどのタイミングで発生したか、前後関係も含めて確認することで、何をどこまで知識化すればいいのか、判断が容易となります。

また、成約フラグやオペレーター名がデータに含まれていれば、「成約した通話に共通する話題」の特定や、「ベテランならではの話題遷移」を抽出することも可能となり、より価値の高い知識を得ることができます。

知識は整理された状態で管理を行う

このように作成された知識は、そのまま散在させてはいけません。
新規話題や古くなった話題を適宜更新し、常に鮮度の高い状態を保つためにも、知識の整理が必要です。
カテゴリごとに分類し、現在の問合せに対してどのような話題が知識化されているか、いないか、カバー率を確認できる状態が望ましいと言えます。

使える「知識」を作成し、効率的に管理運用するためには、情報の取捨選択と整理が肝要です。


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