現場の状況を可視化!音声認識&分析で接客ノウハウを知る


音声認識の普及に伴い、コンタクトセンターの応対のみならず、会議や作業の現場など、様々な場面での会話がテキストとして記録されるようになりました。

今回は販売店における接客時の会話から、接客ノウハウを可視化した事例についてご紹介します。

1.接客の流れを可視化する

接客ノウハウを可視化するにあたり、まずは会話の全体像を整理します。
店舗に訪れたお客様に対してまずはお声がけをし、何をお求めなのかを確認して…といった一連の話題を分類体系化すると、以下のような大分類に分けることができました。
① お客様のニーズ
② 使い方の紹介
③ 機能・特徴
④ 接客対応
⑤ ブランドイメージ

次に、実際の話題をこれらの大分類に紐づけて整理を行います。


① お客様のニーズ

  • 必要になったから
  • 季節の変化に応じて
  • 現状困っていることがあるから
  • 興味があったから

② 使い方の紹介

  • ニーズに合わせた製品の紹介
  • ライフスタイルに合わせた使用方法の紹介
  • 使用後に得られる結果

③ 機能・特徴

  • 機能
  • 他社製品との比較
  • サイズ感

④ 接客対応

  • 接客表現(挨拶など)
  • 販促表現(人気商品の紹介など)
  • お試し(実演)
  • 商品をお勧め(他の商品の紹介など)
  • 気遣い表現(共感など)

⑤ ブランドイメージ

  • 自社のブランドイメージ
  • 他社のブランドイメージ

これにより、現場ではどのような会話がなされているかの概要を知ることができました。
また、お客様のニーズ・背景や、接客対応の内容を把握することで、製品サービス改善に繋がる話題の特定も可能となりました。

2.成功パターンをつかむ

次のステップでは、成功パターンを可視化します。
まずは以下の2項目を成功事例として設定します。
① 購入に至ったケース
② お客様が満足を表明したケース

①購入に至ったケース

属性情報として購入フェーズ(会話のみ/製品紹介/お試し/購入)を付与し、話題分類とクロスします。
これにより、購入フェーズごとにどのような話題傾向があったかを可視化できます。
また、縦軸を話題件数ではなく対応時間の平均に変更することで、会話中にどの話題に対して時間を要したかを確認することができます。

今回の事例では、購入に至ったケースにおいて、具体的な機能についての説明に時間を割いている傾向が見受けられました。
そのため、購入促進として具体的な機能説明をしっかりと行うことが有効と考えられます。

②お客様が満足を表明したケース

購入に至らずともお客様が満足を表明する発言をした場合、まずは満足表現をカテゴリ情報として付与します。
次に満足表現のカテゴリとスタッフ名をクロスすることで、満足度が高いスタッフを特定します。
更に、満足度が高いスタッフとそれ以外のスタッフに分け、話題分類とクロスをすることで、満足度が高いスタッフの話題傾向を知ることができます。

他にも、お客様が反応を示した話題を深掘りすることでキラーワードを発見したり、お客様の属性(年代、性別、家族構成)などを掛け合わせ、パーソナライズに使える情報を抽出したりと、様々な活用が可能です。

現場の会話を分析することで、接客ノウハウを可視化し、成功率を上げるためのポイントを抽出することができます。


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