VOC活動の活動拡大のステップについて(1)

VOC(=Voice of Customer)活動は1度スタートしたら同じ内容をずっと継続していれば良い、というものではありません。

大きな成果を出すためには、少しずつ活動範囲を広げ、全社的な活動として根付かせていく必要があります。

今回はVOC活動の活動拡大のステップについて、まずは最も一般的な内容について解説いたします。

1.分析対象のデータソースを増やす

最も一般的な活動拡大の方法は、VOC分析の対象となるデータソースを増やすことです。

データソースの増やし方は、対応履歴・チャットログ・SNSといったように、データの種類を増やす方法もあれば、同じ種類のデータであっても対象とする事業部やコンタクトセンターを増やすという方法もあります。

また、同じコンタクトセンターのデータであっても、人手で入力をしていた対応履歴のデータの分析から、音声認識によって音声をフルテキスト化したデータの分析へとステップアップするというように、データソースの質自体を向上させるという方法もあります。

2.分析作業を手動から自動に切り替えする

VOC分析の分析作業やレポート作成に十分慣れてきたら、その作業の自動化を検討することも有効です。自動化ができれば、これまでと同じ人数・体制であっても、対応できる分析の案件数を増やすことができるからです。

自動化の具体的な方法については、テキストマイニングベンダーが機能を提供している場合もありますし、外部のシステム等と連携することによって実現できる場合もあります。

最初にツールを導入する際に、将来的に自動化が実現できそうかどうかを確認しておくことも重要です。

3.特定部署のみの活動から全社的な活動へと拡大する

VOC活動の最初の段階では、VOC専門部署のメンバーのみが分析作業を担当するという体制が一般的ですが、活動を拡大しようと思うと、いつまでもVOC専門部署に頼る体制では限界が出てきます。

そこで、VOC専門部署が「分析担当者」から「分析アドバイザー」へとステップアップし、分析担当者は各事業部に配置をしたうえで、VOC専門部署が各事業部の分析担当者に対してレクチャー・アドバイスをする、という体制に変更していくことがよく行われます。

この体制に移行するには、VOC専門部署のメンバーの分析スキルが十分に高く、各事業部の分析ニーズを分析設定に落とし込めるだけのスキルを持っていることが必要となります。

4.まとめ

今回はVOC活動の活動拡大のステップについて、まずは最も一般的な内容について解説いたしました。

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