近年、自治体においても市民の声の収集・分析は重要なテーマとなっており、VOC(=Voice of Customer)分析を担当する組織の立ち上げや、VOC分析のためのツール導入を検討する自治体が増加しております。
今回は、自治体におけるVOC分析の事例について解説いたします。
1.市民の声を広く収集する
分析を始める前に、まずは分析の対象データを広く収集する、というのは通常のVOC活動と同じです。
大規模な自治体でコンタクトセンターを設置している場合は、その対応履歴や音声データが分析対象データになりますし、中規模な自治体であれば、ホームページへの問合せ、SNS、窓口で収集した苦情・要望などが代表的な分析対象データになります。
自治体によっては「市長への手紙」のような、トップにダイレクトに伝わるVOCを収集しているケースもあります。
2.FAQを充実させ、毎年の問合せ件数をモニタリングする。
自治体の場合、手続き関連の問合せは年間を通して増加する時期などが決まっています。
例えば、引越関連(住民票関連)は3月~4月が多い、保育園入園関連は12月~1月が多い、などです。
これらの問合せは毎年発生するため、昨年分の問合せを素早く分析してFAQ化し、ホームページへの掲載やチャットボットによる対応を実施することで、翌年は問合せ件数がどのように減ったのかをモニタリングすることができます。
人口の増減もありますので、「人口~人当たりの問合せ数」などに正規化をして比較するのも有効です。
3.行政サービスの改善結果を市民にフィードバックする。
市民からより多くのVOCを収集するためには、「VOC分析の結果、このように行政サービスが改善された」という事例をホームページや広報誌などで定期的に紹介していくことが重要です。
この際、代表的な声からの改善事例だけでなく、少数意見から改善した事例も掲載することで、「少ない声も拾って改善している」とアピールすることができ、市民によりVOC活動への関心を持ってもらうことが可能となります。
4.まとめ
今回は、自治体におけるVOC分析の事例について解説いたしました。より詳細な情報や事例について知りたい方は、以下のお問合せフォームよりぜひお気軽にお問合せください。
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導入事例:「市民の声」を共有し、住民サービスの向上と改善へ 進化し続けるCRMを実現するには(相模原市役所様)