銀行業界の分析事例について(1)

銀行業界は、窓口業務のDX化などデジタル化が急速に進む業界の1つであり、VOC(=Voice of Customer)の収集・分析とその業務活用はDXにおける重要なテーマの1つです。

今回は、銀行業界においてVOC分析を実施する際のポイントについて、まずは最も基礎的な3つのポイントを解説いたします。

1.コールセンターや支店の窓口業務など、行内に蓄積されたVOCを一元管理する

銀行業界では、コールセンターだけでなく、支店の窓口業務や、WEBサイトにおけるチャット対応など、顧客との様々なタッチポイントが存在します。

特に顧客の年代によって使用するチャネルが大きく異なるため、網羅的にVOCを収集するにはどれか1つのチャネルでは不十分で、行内に蓄積されたVOCを一元管理することが必要です。

そのためには、音声テキスト化のソリューションの導入なども有効な手段の1つです。

2.苦情分析は、顧客のセグメントごとに分けて実施する

銀行業界の場合、苦情分析は、顧客のセグメントごとに分けて実施することが有効です。

何故ならば、顧客の属性(例:預金額、収入、年齢)により、銀行側が取るべきアクションが全く異なってくるからです。

そのためには、予め苦情のVOCデータに顧客属性の情報を紐付け、クロス分析ができるようにデータを整備しておくことが必要となります。

3.他行との比較によって、自社の課題を抽出する

通常の苦情分析では、「~に不満がある」「~をして欲しい」といった苦情や要望の表現を抽出し、深堀り分析をする手法が一般的ですが、銀行業界の場合、それだけでなく、他行との比較によって自社の課題を抽出することも有効です。

具体的には、コールセンターの対応履歴の中で「~銀行より手数料が高い」「~銀行ではオンラインで手続きができる」といった他行比較の表現を抽出して深堀り分析をすることや、より詳細に他行との比較をするには、SNSのデータを自社名と他行名でそれぞれクローリングしたデータを用意し、分析結果を比較することも効果的です。

4.まとめ

今回は、銀行業界においてVOC分析を実施する際のポイントについて、まずは最も基礎的な3つのポイントを解説いたしました。

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