今回は、VextCloudエンタープライズコース(以後、「VextCloudENP」と記載します。)の環境に対して安全で効率的にファイル転送を行うためのサービスについてご紹介いたします。
初めに
VextCloudENPはインターネット上に構築されたWebサービスとなり、ハードウェアをお客様ご自身で用意せずともVextMinerの利用が可能になるというサービスとなります。
Webサービスとなりますため、VextMiner導入先サーバのハードウェア/ソフトウェアメンテナンスを含むお客様側の運用コストを削減でき、その上でオンプレミス導入したVextMinerと同等の機能利用ができるというメリットがございます。
このVextCloudENPで分析を行うことができるファイル種類もオンプレミス導入のVextMinerと同様ですが、分析を行うためにはVextCloudENPのデータアップロード画面と呼ばれるファイル管理用の画面に分析対象ファイルを配置するという作業が必要となります。
データアップロード画面への分析対象ファイル配置は…
通常はお客様が作業用端末のブラウザからVextCloudENPにログインの上で、手動アップロードを実施していただくという方法となり [1]、大量のデータを保持しそれらを分析対象としたいというお客様からは1ファイルずつ手動アップロードする作業に工数を要するため改善をしたいというご意見・ご要望をこれまでいただいておりました。
アップロード作業工数を短縮するには…
VextCloudENP側で複数のファイルを効率的に受け取るためのインターフェース(入口)を用意しそれをお客様に公開する必要がございますが、インターネットサービスという特徴上、業務データを含むファイル転送時のセキュリティを担保するという点、その上で効率的に行える仕組みという点を考慮し、提供に至っておりませんでした。
しかしながら、今回提供予定の「VextCloud(EPコース)VPNファイル連携サービス」を利用すれば実現ができますため、以下でご紹介をさせていただきます!
VextCloud(EPコース)VPNファイル連携サービス
本機能では、VPN技術[2]を利用しており、VextCloudENPの分析用サーバとお客様所有サーバを接続するためのVPNエンドポイントを提供いたします。
あわせて、VextCloudENPの分析用サーバにおいて、分析対象ファイル格納フォルダをお客様所有サーバからのみアクセスができるよう設定を実施いたします。
これらを利用して、オンプレミスを含むお客様所有サーバと下記イメージ図のような通信を行うこととなります。
こちらで提供するVPNエンドポイントはイメージ図にありますようにVPNクライアントソフトウェアを導入したマシンから接続(同時接続は1台のみ可能)することで、インターネット上でTLSベースのVPNトンネル(安全な通信)の確立を可能とします。
そのVPNトンネルの中でのみ分析対象ファイル格納フォルダにアクセス(書き込み/読み込み)が可能となり、安全なファイル連携の実現ができます。機能・構成の概要は上記となりますが、お客様側でも簡単なセットアップ作業が必要となりますため、導入時に情報連携をさせていただきます。
まとめ
今回は直近でメニュー提供を予定しているVPNファイル連携サービスをご紹介させていただきました。
分析対象ファイルを社内で多く保持するお客様に本オプションを導入いただくことで、より多くのファイルを対象とした分析実施ならびに付加価値のある情報は発掘につなげていただきたいと考えております。
また、本機能とあわせてバッチオプションを導入することで、お客様社内で定期的に出来上がるファイルのVextCloudENPへの連携から分析までの自動化も可能になると考えられます。もし、本機能について興味をお持ちになったお客様がいらっしゃいましたら弊社までお問い合わせを頂けますと幸いです。
[1] 株式会社アドバンスト・メディア社が提供するAmiCloudと呼ばれる音声認識サービスとは一定周期で自動連携する仕組み構築の実績がございます。
[2]https://ja.wikipedia.org/wiki/Virtual_Private_Network
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