ポジティブでもネガティブでもない表現はどうする?失敗しないポジネガ分析


分析の最初の一歩として選択されることが多い「ポジネガ分析」。
今回は頻繁に分析要件として挙げられるポジネガ分析の中でもポジティブでもネガティブでもない表現の扱いについてご紹介いたします。

なおポジネガ分析については過去にもご紹介しておりますので、ご興味がございましたら以下の関連記事もご一読ください。

<関連記事>
ポジネガ分析のポイント(基礎編)
ポジネガ分析のポイント(応用編)
事例から読み解く「ポジネガ分析」のポイント

ポジネガ分析の概要

ポジネガ分析の詳細は関連記事をご確認いただければと思いますが、かんたんに搔い摘んでご説明すると、「ポジネガ分析」とはあらかじめ用意されたポジネガ辞書を基に
① ポジティブ
② ネガティブ
③ 上記以外(本記事ではニュートラルと言い換えて記載します)
に振り分ける分析手法のことです。

汎用的な辞書では個社別の要件をカバーするのは現実的ではなく、個社ごとにチューニングされた辞書が必要になるケースが多くあります。
また細かにチューニングした辞書を用いても、単語単位では「おいしいけれど高い」といった、ポジネガ両方の表現を含む=単純ではない表現を判定することが困難です。

弊社でご提供しておりますテキストマイニングツールVextMinerを使用した、ポジネガ判定ルール作成ポイントについては冒頭でご紹介した関連記事「ポジネガ分析のポイント(応用編)」に記載がありますので、そちらをご確認ください。
本記事では特に、ポジティブとネガティブに分類されなかったニュートラルの取り扱いについてご紹介いたします。

ニュートラルの取り扱い

ニュートラルデータはどう扱えばいいのか?この問いは分析要件によって回答が様々です。

<分析要件例>
❶ネガティブに分類されないものはすべてポジティブとして扱う
❷ポジティブとネガティブの比率を時系列で観察する
❸ポジティブ/ネガティブから未知のデータを抽出する
➍ネガティブから自社の課題を見つけ出す
・・・

❶の場合は、ネガティブ辞書を詳細に整備していけば要件は満たせると思われます。

❷の場合は、ニュートラルデータが多ければ多いほど結果の信憑性が変わってきます(ニュートラルの中にポジティブ/ネガティブが分類されている量で変わるため)。
一見ポジネガ辞書を整備さえすれば要件を満たせそうに思えますが、新規話題が増えないようなデータでない限りニュートラル話題は増えていき、結果的に分析のタイミング都度で結果を確認しながら辞書を整備する必要があります。

❸の場合は、ポジティブ/ネガティブ/ニュートラルに分類する前の全件の状態で行うことを推奨いたします。あくまでポジティブ/ネガティブは文末等の表現によって分類され既知/未知では分類されないため、分類前のデータが多い状態の方が精度高く抽出可能です。つまり全件単位で未知の話題を発見してからその話題をポジティブ/ネガティブ/ニュートラルに振り分ける方が効果的と言えます。

➍の場合は、ネガティブのみにスコープするのではなく優先度をつけて、ニュートラルないしポジティブも考慮する必要があります。❸でも記載しましたがあくまで文末等の表現によって分類しているため、ニュートラル/ポジティブに課題が入り込むこともあります。
(一般的にはネガティブ>ニュートラル>ポジティブの順で課題を見つけることが多いです)

まとめ

本記事では具体的な要件と照らし合わせ深掘ってお話しをさせていただきました。
上記はあくまでよくある分析手法でしたが、ベクスト株式会社では長年培ってきたテキストマイニングの技術力と生成AIを掛け合わせることで独自のポジネガ判定が可能となります!

テキストマイニング×生成AIによるポジネガ判定の紹介

2025年1月に正式版がリリースされたVextMiner新機能「VoC Lens」や「ラベル生成機能」により、簡便かつ柔軟なポジネガ判定が可能となりました。
また、ポジネガだけでなく、文中に含まれる感情種類、要望/苦情の有無もラベリングが可能となり、より踏み込んだ分析が実現しました。
ご興味がおありの方は、ぜひお問い合わせフォームからお問い合わせください。試験分析も承っております。


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