お客様からのアンケート回答はCS(顧客満足度)向上のための重要な指標です。
ですが、ただ漫然と集計を行うだけでは、「お客様の視点」を見失った結果となってしまいます。
今回はファストフード店のアンケートを例に取り、お客様の視点に沿った評価ポイントの見つけ方をご説明します。
ポジネガ分析はあくまでも「ひとつの指標」に過ぎない
アンケート分析を行う際に、皆さんはどのような分類の仕方を選択しますか?
もし「お客様満足度のバロメーターとして、ポジネガ分類を行えば間違いないだろう」と考えているのであれば、間違いではないものの、長い目で見れば不十分であると言えます。
ポジネガ分類の利点として、意見が二分化されるので分かりやすく、時系列での変化もとらえやすいため、「分析者や結果を見る企業側によって都合がいい」結果を得られます。
例えばファストフード店のアンケートで、ポジティブが全体の7割を占め、ポジティブの中でもホットワードとして「おいしい」が大多数と分かれば、「顧客の大多数が満足しておいしいと感じている」と報告するだけで事足ります。
ですが、ポジネガ分類だけでは「その時の満足度やピンポイントな課題」は分かりやすくとも、「お客様はどういう視点で製品サービスを評価しているのか」という全体を俯瞰した課題整理に到達することが困難と言えます。
お客様が重要視するポイントから分類を行う
では、どのように分類を行うことでお客様視点の課題整理ができるのでしょうか。
今回は「お客様がどこに着目して評価を行っているか?」を考慮して分類を行いました。
大分類は「評価」「サービス」「設備」「商品」としています。
「評価」は、良かったのか、悪かったのかの評価コメントをまとめた話題群となります。
なぜその評価に至ったかの具体的要因は、「サービス」「設備」「商品」を確認することで把握が可能です。
今回の例では、お客様は特に「サービス」を重要視しており、「提供が遅い」場合に不満足を表明する場合が多い、という事が分かります。
これに店舗情報を掛け合わせることにより、特定店舗に偏りが見られるようであれば指導を行い、全店共通であれば運用マニュアルを見直すなど、次の施策に繋げやすい結果を得ることができます。
また、このように評価ポイントで大分類を分けることにより、新規話題(新商品やキャンペーンなど)が発生した場合も分類先に迷うことがなく、持続性のある分類体系を維持することが可能です。
ポジネガ分析だけでなく、お客様視点に立った分類を行うことで、お客様が重要視する評価ポイントに基づいた課題発見に繋がります。
より詳細な情報や事例について知りたい方は、お問合せフォームよりぜひお気軽にお問合せください。テキストマイニングに興味をお持ちの方は、無料のセミナーもございますので、お気軽にご参加ください。
関連製品:VextMiner
関連ワード:自然言語処理