ポジネガ分析のポイント(基礎編)

ポジネガ分析(=「ポジティブ意見」「ネガティブ意見」に分類して分析を行う手法)は、VOC(=Voice of Customer)分析の分類軸・切り口として古くから使用されている手法です。

今回は、VOC分析におけるポジネガ分析のポイントについて、まずは最も基礎的な内容を解説いたします。

1.ポジネガ分類は100%の分類を目指さない

ポジネガ分析を実施しようとすると、全てのデータを「ポジ」か「ネガ」かに分類する、つまり100%の分類を目指そうとしがちがですが、VOC分析においては、これは現実的ではありません。

何故ならば、そもそもVOCのデータにはポジでもネガでもないニュートラルな意見が多くあり、また、どの分類にも属さない「その他」の少数意見もあることから、完全な分類は現実的ではないからです。

そのため、通常の分析と同様、ポジネガ分析の場合もまずは全体像を把握する分類を行い、ポジにもネガにも属さない「その他」の意見は別途少数意見の分析等によって分析をする、という手順で分析を行う必要があります。

2.ポジネガ比率の集計だけで終わらず、具体的な改善課題を発見する

ポジネガ分析のゴールは「ポジ:~%、ネガ:~%」と報告することではありません。

ポジネガ分析によって、具体的な改善課題を発見することです。そのためには、ポジネガ分類の分類結果と属性情報をクロスで分析することが有効です。

例えば、日付情報とクロスをすることで、ポジネガ比率がどのように変化しているか?ネガの比率が急に高くなっているタイミングはないか?などが分かりますし、支店などの地域情報とクロスをすることで、平均値よりもネガの比率が高い支店はないか?などを確認することができます。

3.ポジネガの分類定義は定期的に見直しをする

ポジネガの分類定義は1度作成したらそれをそのままずっと使用し続ければ良い、というわけではありません。市場や自社の状況によって、定期的に見直しをすることが必要です。

例えば、ある競合他社A社が台頭してきたとして、「A社には~というサービスがある」というVOCは、自社にとっては新たなネガのVOCとなります。

このように、ポジネガ分類についても、通常の話題分類と同様に、状況変化に合わせて定期的にメンテナンスをしていくことが必要となります。

<iPhoneデモデータのポジネガ分析の事例>
iPhoneデモデータのポジネガ分析の事例

4.まとめ

今回はポジネガ分析のポイントについて、まずは最も基礎的な内容について解説いたしました。

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